水恐怖症の作り方

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川も海も湖も、水はとても好きなのに、水が怖い。なので登りたいところが水の向こうにあることがとても苦手。

でも昔から泳げないわけじゃない。

どちらかというと得意だったと思う。私の父親は瀬戸内の海で育ったから、子どものころはよく海や川やプールに遊びに連れて行ってもらったし、海や川の中に放り込まれてもまったく大丈夫だった。高い波にごろごろ転がされてもぜんぜん平気だったわよ、と母親のお墨付き。

小学校の低学年の夏休み、泳げない子どもだけ夏休みのプールに集められたことがあった。先生の言うとおりにきちんと泳がないと、泳げると認めてもらえなかったらしく、なぜか私もその中に居た。

大して疑問も抱かず、プールに入って泳げない子どもの列に並んで待っていたら・・・・・・

いきなり先生に頭をつかまれて水の中に押し込まれた。時間的にはほんの数秒。
でも息をすえない水の中で、頭を押さえつけられていることに、パニックになり、この一瞬で立派な恐怖症が誕生。

こんなことをやらかしてくれた先生は、実は当時の校長先生だったが、どうやら泳げないのは思い切って顔がつけられないからだ、という誤った認識しか持っておらず、ショック療法みたいなものを目論んでいたらしい。
私の場合、顔をつけるのはもちろん、水の中にもぐるのだって怖くなかったんだから、まったくの逆効果。

もちろん、母親が学校へ大抗議はしたらしいけど、時すでに遅し。
まだ生きてるのかな?この先生。
調べればわかると思うけど、誰だかわかっちゃったら、私もどんな復讐しちゃうかわからないから調べないことにしてる。
復讐しても泳げないのは変わらないだろうしな。

ちなみに、その後もいろいろやらかしたらしく、すぐ校長の席から姿を消した。

その後中学生まで、ほとんどのプールの授業をあの手この手でサボり、状態がひどいときは洗面器に顔をつけて洗えないこともあった。
何年間か経過したあとも、自宅の小さなお風呂なのに、色のついた入浴剤が入っていると、急に怖く感じたり、ぜったいにおぼれない量の水しかない通常の生活でも時々足がすくむほど怖く感じるときがある。

大人になって、思い切ってカヤックを始めてみた。
動きやスピード感というところでは、クライミングよりも合っていたと思う。

岩や瀬にぶつかって、川に落ちちゃっても、落ち着いていれば対処は出来るけど、ふとあのときの水の中の音とかを思い出してしまうと、もう駄目。

わざわざ水を吸っちゃったり、手足が急にしびれたりして、危ないったらない。

こういうのって、やっぱり慣れるしかないのかな?

それとも催眠療法とかあったりして??

まぁとりあえず渡渉とディープウォーターソロがしたいなぁ。

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