お葬式考

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先日伊丹監督作品の「お葬式」を観た。

私が高校生の時の映画で、多分後にテレビか何かで観たんだろう。
旦那様を亡くした喪主を演じた菅井きんの最後の台詞が、印象的だったなぁ・・・・と言う記憶があって、借りてみた。

この映画は監督が実際に喪主を務めた経験を描いているということで、淡々と(まぁ、愛人が出てきたりいろいろとトラブルはあるにせよ)人が亡くなるところから、葬儀が終わるまでの過程を描いている。
そして、このような冠婚葬祭を一緒に経験して、家族になっていくんだなぁ・・・というのも共感できる部分。
昨年立て続けに二つの葬儀を経験してからの、この映画はまた違った感慨があった。
菅井きんの台詞は、やっぱり、よかった。

菩提寺があって、住職が自分のことを昔からよく知っている・・・という流れは、今日の葬儀ではほとんど無いのが通常。
宗教的な儀式が、演出のようになってしまい、葬儀が単なる商売として扱われるのは考えものなのだろうが、本当はその習慣や儀式がなぜ行われるのか・・・と言うことを考えると、遺族が一つ一つ心の整理をつけていくために必要なものなのかもしれないな、と思う。

もう一つ、これは私が体験して思ったことで、日本でよく重んじられる席順や順番。
これが実にシステマチックなんだな・・・・と、感じたこと。
これが、いいとか悪いとかの議論とは、まったく別にしなければならないが。

最初の葬儀は義理の母。
この時の義父は足が不自由だったりしたので、実際の喪主の働きはじょんさんが行ったとはいえ、喪主は義理の父。
なので、お焼香など、葬儀会社の人が促す順序としては義父、じょんさん、じょんさんの姉ちゃん、じょんさんの妹、んで私だった。

そして、ほんの2か月後、今度は義父が亡くなり、再び葬儀。
ありがたいことではないが、前回の動きを忘れないうちの葬儀だったので、ある意味落ち着いていろいろなことを進めることができる。

そして今回の喪主は長男であるじょんさん。つまり私は喪主の長男の嫁、ということになり、葬儀会社の人の促す順番は、じょんさん、私、じょんさんの姉ちゃん、んで妹・・・と言うように、変化している。
対応してくれたスタッフも同じ人たちだったので、比較しやすかった。

ふぅーーん。
純粋に面白いもんだと感じたお葬式一幕。

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