怖いもの聞きたさ・・・・

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仕事で語りべや朗読の講師を探している。
もとから語りべの話を聞くのは好きだが、やっぱり宇野重吉の語りを越える人はいないような気もする。

もう一度聞きたくなり、いろいろ探してみるが、なかなか見つからない。

どこかで復刻してくれないものか・・・・。

子どもの頃、ちょうどご飯の時間にラジオで流れていた宇野重吉の昔ばなし。

あの重厚で地を這うような語り口といい、おどろおどろしい内容といい、とても家族団欒の時間に聞くラジオではなかったけど、家族団欒の時間でないと、とても怖くて聞けなかったような気もする。

中でもあまりにも強烈に印象に残っている話が・・・・・

マタギが猟犬とともに獲物を求めて、雪深い山中を彷徨し、なかなか獲物が獲れず、空腹を抱えて迎えた数日目の夜。

ふと気がつくと傍らで寝ていた猟犬がいない。

しばらくすると、川の方からずぶ濡れになって上がってくる。

・・・・何をしてたのか・・・・?

寝たふりをして、様子をうかがうマタギ。

猟犬は濡れた体を、暖を取るために燃やしていた焚き火に押し付ける。

じゅじゅ・・・・・・という音とともに、火が小さくなる。

怪訝に思った猟師が、なおも様子をうかがっていると、川に下りて行き、体を濡らして、焚き火に押し付け・・・・を幾度も幾度も繰り返している。

ふと、恐ろしい考えが浮かび、顔が強張る。

そして何度目かに川から帰ってきた猟犬が、焚き火を完全に消し、あたりが漆黒の闇に包まれた時・・・・・・・

猟犬が自分が寝ていた筵に飛び掛る気配がし、寸前で気がついた猟師が少し離れた木の影から構えていた猟銃の音が響く・・・・・。

・・・・・ここで語りは終わる。

その後1週間くらいは、自分の犬をお散歩に連れて行くのが怖くて怖くてたまらなかった。

恐るべし宇野重吉・・・

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この記事へのコメント

  1. やはり・・・
    そうだったのか・・・。

    モン・ピトは、おいらを喰おうとしてたンだ・・・。

    お、恐ろしい・・・。

  2. ぴとんは
    喰うためなら、そんなめんどくさいことしないさ。いきなり真っ向勝負だよ(゜▽゜)

  3. リアル
    一昨日、出掛ける前に読みました。
    昨夜は、旦那ちゃんが先に寝てしまい、
    眠くなるまで独りぼっちで焚き火しました。
    ・・・このお話を思い出してビクビクしちゃいましたよ

    でも続き、どうなっちゃったんでしょうねぇ。

  4. ・・・続きは・・・・
    本当はおどろおどろしい描写がこの後も続くんだよ・・・・。

    今度、夜わんこ連れでキャンプに行こうね~。

    ・・・結末を実演してあげる~・・・・

    ふふふ。

  5. えっ?!
    そ、それはもしかして、ぴとんが夜這いしてくれるってことですかぁ~

    いや~ん、嬉しい!

  6. そうそう・・・
    夜這い・・・・・

    じゃなくてっ!!!

    やっくんに殺されちゃうわっ。

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