準備万端!・・・・のはずだったのに
今年になってから、私の仕事が日中のフルタイムになったので、足が不自由な父ちゃんの用事は夜限定。
でも流石に歯医者さんだけは時間に厳しかった。
私が働いているビルの中にある歯医者さんに予約を入れ、何かあったときは私も駆けつけられるようにした。
でも車椅子を載せたり入れたりするのはタクシーの運転手さんにも手伝ってもらえそうだし、下りてからの段差のない道もシミュレーションばっちりで母ちゃん一人でもなんとかなりそう。
そして当日。
朝から母ちゃんのメール。
「車椅子がタクシーに乗らない!
・・・でも出ちゃうね」
・・・をいをい。
これってクライミングで言うと、出だしで敗退。
しかも出だしの核心は出来ちゃったことにして、次のムーブにいってしまえ状態だよね(ってクライマーにしかわからん)。
さて、事務所の窓からビルの下を見ると、タクシーから降りて、4点支持の歩行器で、道を走る車を全部とめ、ゆーっくりと横断歩道を渡る父ちゃんの姿。
急いで駆けつけたときにもまだ道の真ん中くらい。
それなのに、私の姿を見つけると
「あー、○○子ー、今日は歯医者に来たんだよー」
と挨拶。
分かってるから、早よ渡れー!!
ご通行中の車の皆様ありがとーございました。
そして歯医者で治療中に隣のデパートでなんとか車椅子調達。
治療が終ってタクシー乗り場に連れて行こうとすると、
「せっかく来たんだから、ご飯食べて帰りたいー」
「もっとお店みたいー」
と、のたまう。
今日は私も仕事中に出てきてるので、あまり時間がない。
しょうがないので、すごい勢いでデパートの端から端まで暴走し、おそばを食べて、やっとタクシーに乗せ御帰還。
でもなんだかお出かけする楽しさを思い出した様子。
車椅子と、身障者用スペシャルバージョン白ポル子と、クライミングで鍛えた私の腕があれば(なんで?)どこでも行けるんだから、またふらふらでかけよーぜ、父ちゃん。
この勢いで、今度横浜でも連れ出してみよう。