手紙。最後まで父に寄り添ってくれた介護施設の皆様へ。

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グラニー栄のスタッフの皆様

このたびは父、直寛が大変お世話になりありがとうございました。
賑やかに人のいるところが好きだったので、皆様に見送られての旅路は心強いものだったと思います。

十数年前に起こした脳梗塞から、徐々に介護の度合いが上がっていき、昨年2月、完全に寝たきりの状態になりました。
それでもしばらくの間は家で母が介護をしておりましたが、調べた限りの介護のシステムを組み合わせても、母には負担が大きく、体力的に共倒れになることはそんなに遠いことではないと感じていました。 施設入所を検討し、何か所も見学をしましたが、どの施設もその空間に父をあてはめてみるとしっくりこず、最後に訪れたのがグラニー栄さんでした。

施設に入った時のスタッフの皆様のアットホームな空気感で、気持ち的には即決でした(笑)。
母も、それまでお世話になっていたケアマネさんも同じ意見だったので安心してお願いすることができました。 加えて家からも徒歩で通える立地、部屋が空いていた、少人数の施設だったことなど、幸運が重なっての入所だったと思います。

親を施設に・・・ということで私も悩まないわけではありませんでしたが、両親共倒れにならないために、父親には歩いて数分の離れで過ごしてもらう・・・と、考えるようにしました。
着替え、排泄や入浴介助、食事、夜の見守りなど、体力的・精神的に一番大変な部分をスタッフの皆様にお願いし、母が体力をそぎ落とされることなく、最後の数か月、純粋に父との時間を持たせていただいたことは感謝の言葉もありません。

痛みがひどくなるようなら病院に…という可能性もありましたが、幸いにも最後まで大きな痛みに襲われることもなく、淡々と時間が過ぎて行ってくれました。最後の3日間は、もし病院に入院となっていたら、母も私もあんなにゆっくりと父と一緒の時間を過ごすことはできなかったと思います。

他の利用者様の対応でもお忙しい中、スタッフの皆様にこまごまと気を使っていただき、良い3日間を過ごすことができました。
そして父が苦しむ様子もなく、眠るように旅立ったのは、長い介護生活を支えた母への最後の妻孝行のように思えてなりません。

本当にありがとうございました。「最高」の看取りでした。

桜が待ち遠しい季節になりました。どうぞ皆様、お体ご自愛くださいませ。

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