瑞牆 小ヤスリ岩 新ルート 蒼天攀路挑戦

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・・なんか用語とかルートとか間違ってたら訂正してください、かーばたさん

朝5時起床。ぐっすり寝たせいか、気分はすっきり。なのでかーばたさんが気になっているという瑞牆の小ヤスリ岩に出来た新ルートに挑戦することに。小川山のイエロークラッシュは混んでそうなので平日におあずけ。
ルート名「蒼天攀路」全75メートル。10b(30m)、10a(15m)、12b(30m)の3ピッチのルート。
アプローチは1時間半。途中ルートを見失い、藪こぎなどをしたせいで2時間近くかかってしまいました。・・・・それにしてもかーばたさん、アプローチはお散歩道を1時間半と言っていなかったか?フィックス張ってあるところもあるし、ガレガレの道あるし、だれのお散歩ルート?山屋??・・・・すでになにかB型の罠に堕ちている気分
でも途中の日本とは思えない十一面岩群の風景は圧巻でした。

十一面の正面壁のふもとを少し右に廻ってついたところが小ヤスリ岩。天を突いてそびえる感じはいつものフリーのルートとはまったく違う緊張感。断続的に霧がかかるものの、これ以上は天気も崩れることはなさそうなので取り付いてみることに。私にとってはほとんど初めてといってもいいようなマルチ。心臓バクバクです。

1ピッチ目(かーばたリード)10B・30メートル
どろどろの取り付きを乗り越えて行くちょっとアルパイン気分な出だし。10Bにしてはきつめの感あり。なんとなくのっぺりした感じのフェイスを超え、ちょっとした隙間に手を入れてだましだまし登る凹角ルート。登ると2ピッチ目クラック下部のすき間テラスへ。岩がもろいので、快適なカチー♪と思ってつかんで登るとぱっくり落ちて顔すります。素敵なスタンスも体重かけるとはがれて滑り落ちます。・・・なぜかーばたさんはザック背負って登れるんだ????

2ピッチ目(もちろんかーばたリード)10A・15メートル
ワイドクラック、チムニー登り。かーばたさんはテーピングぐるぐるに巻いて正統派クラック登りで抜ける。私の手ではジャムが効かないので、クラックの奥のカチをつかんでは、ステミング、後ろの壁にひじマントルのカチ登り。ちょうど体全体とクラックの大きさがぴったりマッチで快適に登れました。ザックはロープで引き上げ、空中に浮かんだような快適テラスに到着。

3ピッチ目(とーぜんかーばたリード)12B・30m
本日のメインディッシュ、最終ピッチ。とんでもない高度感から始まる、とんでもなく素敵なフェイスルートの12B。ビレイ点のテラスから左に2ピン分トラバースし、3ピン目からカンテを越えてフェイスを直上する。カンテを超えてからのフェイスは足元すっぱ切れのロケーション抜群の壁。このあたりまで来たときは霧が立ち込めるようになり、時々しかそのロケーションは楽しめなかったけど、ふと霧が晴れたときに十分堪能できました。        
そして離陸。離陸はいきなりビレイ点の快適テラスから空中に出てレイバックの体勢を作らなきゃいけない。足元30mくらい何にもないところに離陸するんですよー、しかも私はチビ助なもんで、足を張る壁に微妙に届かない。手がきくのでそれを頼りに一瞬足ブラのような状態でレイバック体勢を作る。怖いけど一度その体勢作ったらもうテラスには戻れないので、そのまま進む。このルートの核心はそのすぐ後。2ピン目からカンテ向こうの3ピン目に掛けるまで。トラバースのホールドは激アマ、右手の小さなカチを使ってカンテの向こうのホールドをつかみクリップ。このカンテ向こうのクリップに失敗したらどうなるんだ??横に振られてビレイしているテラスの側面にぶつかるってことだよね???痛そう・・・・。今回はさすがのかーばたさんもその場所はチョンボ棒でぬんちゃくを掛けていた。
フォローの私もその核心部分は苦労した。ヌンチャクの回収も苦戦、その後カンテに出てから落ちたときは、まだ下部のためロープは伸びるし、反動で超えてきたカンテの向こう側に振られてしまう。空中に投げ出された感じになるので、いつものリードクライミングで落ちている感じと全然違う。胃が出ちゃいそうな恐怖だった。しかも伸びた分下に落ちてるので、そこからの登り返しにまた苦労した。一度あきらめかけ、プルージックでロープを登ろうとしたんだけど、細引き持ってないし。・・・がーん!!登るしかないじゃん。気合入れ直しクライミング再開。左に大きく逃げ登る。核心を抜けてからは美しいカチと、昨日のスモーキーに比べたら素敵にきくスタンスをしっかりと選べばムーブは起こせる。しかも相当にかっこいいムーブになる。こんなとこでこんなムーブしてる自分って素敵―、と酔いしれながら詰めていく。上部に近づくとカンテもきくようになってくるので、最後は高度と登った達成感をかみ締めながら頂上に立つことができる。残念ながら頂上での眺望は時々くる霧の合間だけ。晴れてたら素晴らしい景色だろうに。いつかRPしに来るぞ。その時は晴れるといいなー。下界(?)で12のルート何本か落としたら、また帰ってくるぞー♪
本日は大ヤスリも1パーティー登ってました。

さて下り。
「まきちゃん懸垂下降したことあるよね?」とここで聞くかーばたさん。・・・ないって言ったらどうするんだろう、さすがB型
快適テラスで一度切り、そこでデポしてあった荷物を回収し、あとは50m一気に下りた。懸垂下降実は好きなんだけど、空中懸垂久しぶりで、しかも途中でまわっちゃった時は怖くて泣きそうになりました。なんとか無事下りて来てロープの回収と思ったら、なんとロープが動かない。引くほうは間違ってないのでどうやらひっかかったらしい。なんとしても動かないので、かーばたさんがロープマンで登り帰して行きました。50mを。
結局は結び目がちょっとした凹みに入り込み、その上にロープが乗ってしまって動かなくなっていたようでした。ほんとにご苦労様でした。
このトラブルで1時間ロス。帰り道は要頭灯時間。ガレたところは緊張しました。
最後快適な遊歩道になってから聞こえた動物の気配はなんだったんだろう?
無事車に到着したのが8時半。刺激的な1日でした。
お風呂行って、ご飯食べて家に着いたのが1時前。有意義すぎる週末が終わりました・・・・。

開拓された小ヤスリ同人会(でしたっけ?)の方々の「チンケなルートはつくらない」という想いがびしびし伝わってくるルート。素晴らしいセンスです。1ピッチ目、2ピッチ目、3ピッチ目とどんどん盛り上がりを見せ、最後の12Bのルートの完成度は本当にしびれます。ロクスノに書いてあった「いつか頂上で宴会をやりたい、だけど朝には何人かいなくなってるだろうなぁ」の文も大うけです。頂上での宴会、ぜひ参加してみたいものです。しっかりセルフとっときます!

かーばたさん、今回は本当にありがとうございました。ほんとに行けるのか?と思ってついて行きましたが、行ってよかったー。もっと精進したらもう一度行きましょう!
・ ・・あ、えのっきーが怒るか。今週末は大事なダーリン借りちゃってごめんねー、えのっきー。
でも、「こないだえのきどさんとビバーグしたテラスはこのくらいの大きさだったんですよ」とか、「えのきどさんが怪我したのはこのルートなんですよ」とか何かにつけ、えのっきーの名前がかーばたさんから出るところに愛を感じましたよ。ぷぷぷ。

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この記事へのコメント

  1. 目指せリアル 12クライマー
    お 2人ともさすがですね。フリーのマルチ、アルパインフリーの快感はまさにその高度感にあります。是非又行きましょう。気分転換にもいいのでは?

    半年分のブランクを取り戻すべく、今週からジム活動&ダイエットを再開します。ただまだ左肩に違和感があるので様子を見ながらになると思いますが。

    小ヤスリ同人が開いたルートは確かに素晴らしいと思うのですが、”ファーストワークス” を消してしまったのはどうかと思っています。平山さんの NATTO事件、室井さんの “転がる大根” の繰り返しな気がします。残念!!

  2. デザートソング
    待ってるからね。
    今回のようなクライミングは、いつものクライミングでは考えられない高度感なので、気分転換というよりは、モチのてこ入れって感じかなぁ。
    なんだか昨日からの気持ちの高揚が抜けないのよ。高度感にラリッてる気分。

    ところでこのルートの前になにか他のルートがひいてあったの?
    いろんな歴史があるね、それぞれの岩場やルートにも。

    肩早く治してね

  3. お疲れ様でした
    そういう感想でよかったです。。
    マルチも、アルパイン要素も、ワイドクラックも・・・いきなりさせてしまいましたが、あれだけ登れるのはさすがだなぁと思いました。しかも元気いっぱいだったし。すごい人だ、やっぱり。

    それにしてもいいルートでした。一緒に行ってくれて感謝です。貴重な経験でした。今回インチキで抜けただけでしたが、ノーテンで登りきれるようになりたいですね。
    また行きましょう!こういうの。
    他にも行く人いないかな。

    ファーストワークスってよく知らなかったのですが、cの方はそのラダーを抜いたんですね。

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